080 ばね指手術始末記 ①入室
私が受けたのは
右中指腱鞘切開術
という手術です。
看護師さんに呼ばれた私は、待合室から別室に連れて行かれました。そこで、言われるがままに、上半身のみ、手術着に着替えさせられ、手術室の入り口へと案内されました。
手術室の前には、手術室担当の看護師が待っており、私の名前や手術内容等の確認と引き継ぎが行われ、私の身柄は新たな看護師さんへ引き渡されました。
頭の中は、ドナドナドーナでした。
いざ、手術室入室です。中は、テレビで見る手術室そのものでした。
おはようございます♪
笑顔が可愛らしいいつも診察をしてくれている先生(女)が、声を掛けてくれました。手術服の先生は、診察室の時とは違う雰囲気で、それはそれでカッコよかったです。
診察よりも、刺したり、切ったりする方が大好きと思われるその先生は、私の右手に目をやった瞬間・・・、口元が、ニヤリとしていました。
やはり… S なのね。
さて、手術室に集結したスタッフ様たちは全部で4人か5人でした。息の合った素晴らしいプロチームでした。
・主治医の先生:ベテランの美人の女医さん。
・もう一人の先生:若い可愛らしい女医さん。
・看護師さん1:穏やかで優しい超ベテランの女性。
・看護師さん2:若くてテキパキ働く女の人。
・…うーん、いたようないなかったような…
手術台に乗ったと同時に、それぞれの先生たちが、全く無駄のない動きで、てきぱきてきぱき進めていきます。
「足に酸素測る機械付けますねー」
「顔はこちらにこの向きですねー」
「これから、カクカクシカジカですからね、大丈夫ですか?」
「腕に○○○付けますよー」
・・・
私は、ただされるがままで、スタッフ様たちの華麗なるチームプレーにただただ感嘆しておりました。
「腕上げてね、消毒しますよー」
先生2人が、茶色の…飴色の液体を手首から肘まで勢いよく、躊躇なく、びちゃびちゃかけていきました。その後、直径4cmほどの球状のガーゼをピンセットに挟み、飴色の液体にジャブジャブ浸し、手の平や指に消毒液を塗ったくっていきました。その動きは素人目には…
勢い任せ…?! やっつけ…?! 雑…?!
まー、素人にはプロの凄さは、伝わりづらいところがあるかもしれません(笑)
私には、局所麻酔で行う今回の手術について、一つの強い思いがありました。それは…
手術の様子を見たい!
滅多にない折角のチャンスです。好奇心旺盛な私は、その様子を見たくて見たくてしょうがないのです。幼少時より、日々血だらけ怪我だらけの私ですので、血を見るのは問題ありません。ですので、手術の直前まで、「見たいです、是非見せてください。」と言うつもりでいました。
先生と看護師さんたちが、音速で準備を進めていく様子は、非常に興味深く、『ほほー』、『すごいなー』、『面白いなー』と感心しながら観察していると、気付いたときには、ぶら下げられたタオルが仕切りとなっており、右胸から先は見えなくなっていました。今更、この芸術的な流れを止めることもできず、「ま、しゃーねーなー」とされるがままになっておりました。
準備完了。
準備にかかった時間 7分間。
…凄すぎる。
次回に続く